前回は転職面接の服装についてお話ししましたが、今回は面接時の立ち居振る舞いやマナーについて、お話ししたいと思います。
内容はちぃパパの以前の勤務先で、マナー研修の際に講師が指導していた内容を参考にしながら、またちぃパパさん自身の体験も踏まえてまとめたもので、どこの会社でも通用するマナーです。
必ず実践して、ここでライバルに差をつけちゃいましょう。
面接にはピュアな気持ちでのぞむべき
アラフォー、サラパパ世代の方は「いまさら」と思うかもしれませんが、侮ることなかれ。新卒採用よりも倍率が高い中途採用で、また「入社してから育てる金の卵」を採用するのではなく、完成品の「即戦力」の獲得を狙うのが中途採用です。
したがって人事担当者は、新卒採用よりもより厳しい目線で応募者の一挙手一投足をチェックしています。
新卒採用が加点評価であれば、中途採用は減点評価になります。また新卒採用が取るための試験だとすれば、中途採用は落とすための試験なのです。
既に出来上がっているはずの中年サラパパであれば、ビジネスマンとしての立ち居振る舞いや基本のマナーはできて当然。できなければそれで採用試験はアウトなのです。こんな基本的なところで落とされては、ここまでしてきた努力は水の泡。すごくもったいないと思いませんか?
学生の頃や社会人1年目の新人研修などで、皆さんも一度は、挨拶の仕方や名刺交換などの練習をしたことがあるでしょう。その時を思い出しながら、以下を読み、ピュアな気持ちで面接で実践してください。
面接室に入る時
面接室に入る際の扉のノックの回数について
面接時のノックの回数については、何回が正解かご存じですか?
答えは3回です。2回と思った人は要注意ですよ。
国際的マナーでは、オフィシャルな場でのノックは4回が正解と決まっています。ただし日本のビジネス界で、このルールが十分浸透しているかというとそうでもありません。現役サラリーマンの方でも知らない人は多いのではないでしょうか。
そのため4回だと少しくどい、しつこいと思う面接官もいるかもしれません。
ただし2回のノックは空室確認の意味があり、例えばトイレなどで使うマナーです。
これらの理由から、面接時のノックでは3回が正解です。
マナー研修などでも3回と指導することが多いです。
ドアを3回ノックし、部屋の中から「どうぞ」と言う声が聞こえたら扉を開け入室します。
この時「失礼します」の一言を添え、中にいる面接官の顔を見てアイコンタクトをしましょう。このくらいの余裕があると相手に良い印象を与えますし、相手の顔をこちらからしっかりと見ることで、こちらの緊張もほぐれます。
面接室で
面接室に入り、開けた扉はドアの方を向き直って閉めてください。
会場内に椅子があるでしょうから、その横に立ち「本日はよろしくお願いいたします」と挨拶してから椅子に座ります。
持参したビジネスバックは椅子の横に置いてください。カバン置き場が指定されている場合は、それに従ってください。
なお、1対複数の採用面接ではなく、応接室などで1対1の面談をする場合も、カバンは椅子の上に置かず、床の上に置くのがマナーです。
座っている間は姿勢を正し、肩の力を抜き、両手は軽く握って両膝の上に乗せておきましょう。
会話の中で多少の身振り手振りはあったほうが望ましいですが、そこはあまり無理をする必要はありません。むしろ慣れないことをして不自然になるよりも、できるだけ自然体で、リラックスすることを心がけた方が、面接官も安心して話を聞けるというものです。
面接中は、相手の目をきちんと見て話しましょう。質問者のほうを見ながら、また時々は他の面接官にも目を配りながら会話をしましょう。難しい話題には真剣な表情で、趣味や特技などソフトな話題にはにこやかな表情で話ができればベストです。緊張するなと言っても難しいのかもしれませんが、あまり緊張しすぎずにリラックスして面接に臨むよう心がけましょう。
1対複数の面接であれば、初めからメモ帳を出しておく必要はありません。ただし面接の中で細かい勤務条件や採用条件などの話になり、メモを取る必要が生じた場合には「メモを取ってよろしいですか」と確認をした上で、カバンから手帳を取り出しメモをとるようにしましょう。
メモを取ること自体は悪いことではありません。ただし、カバンの中から手帳を取り出す際にゴソゴソとまごついたり、取り出したのがボロボロの手帳や筆記具だったりすると、段取りが悪いとかだらしないといった印象を持たれますので注意しましょう。あらかじめカバンの中に、取り出しやすいようペンと手帳をセットして用意しておくのが、ちぃパパさんのお勧めです。
面接室を出るとき
面接が終わり退室する際のマナーですが、手帳や書類が出ている場合は、それらをカバンにしまってから立ち上がります。なお採用担当者から渡された名刺がある場合は丁寧にしまいましょう。
席を立ち、「ありがとうございました」とお礼を述べた後、出口に向かいます。
ドアの前で再度一礼して相手とアイコンタクトをしてから部屋を出ます。ドアを閉める時は静かにしめましょう。
おそらく案内係の方が廊下にいると思います。部屋を出ても気を抜かず、係の方にも良い印象を持ってもらえるように、会社を出るまでは素敵なオジサマを演じ続けてください。
なお、ちぃパパさんのこれまでの経験では、この案内係(人事部の中堅か若手の場合が多い)が、廊下でのあなたの様子を評価をしているということは、まずないはずです。
しかし、しかしですよ!!
案内係の若手社員が面接後の雑談で「2番目のおじさん、印象良かったですね。」とか、「3番目のおじさんは、廊下で○○○してましたよwww」など何気ない会話をしていて、それを人事部長がたまたま耳にする、なんてことは実は良くある話です。
くれぐれも最後まで気を抜かずに。。。
面接官が見ているのは、自然なマナーのその奥にある貴方の熱い想い
いかがでしょうか。
こーんなの全部常識!と思われたサラパパさんも多いと思いますが、知識として知っているのと、その通り自然に体が動くとのは別の話です。
ちぃパパは以前の勤務先で、人事部所属ではありませんでしたが、採用面接の面接官をした経験が何度かあります。
採用する側の立場に立ってみると、応募書類(学歴・経歴含む)や、面接時の受け答えと同じくらい、服装や立ち振る舞いも、貴方の印象を決定づける重要な要素であるということを実感しています。
普段の仕事で訪問慣れをしていない方、他社を訪問するような機会の無い職種の方は、基本的な立ち振る舞いのマナーが身についていない人が多いものですが、例えば異職種から営業職へ転職しようと考えている方であれば、服装と立ち居振る舞いは、ライバルと差がつきやすく、かつ重視される評価ポイントのはずです。
ここに書いたような基本動作がきちっとできている人には、必ず面接官は良い印象を持ちます。
どうせ中途採用だからと擦れた考えは捨て、初心に立ち帰ってきちんとした立ち居振舞い・マナーで面接に臨むこと。
あなたのその姿が「新しい職場でも謙虚に努力します!」、「私の経験を御社で活かしたいのです!」というあなたの熱い思いを全身で表現することにつながり、それが面接官の心に響くわけです。
そこまで覚悟して面接に臨んでください。
成功はぐっと近くなるはずですよ。