3つの失敗例から学ぶ部下への依頼方法|少しの配慮で部下の目つきが変わってくる

部下へ仕事を依頼するときの3つのポイント チームマネジメント

部下に仕事を頼むときは、命令口調がいいのでしょうか。それともお願い口調が良いのでしょうか。

部下になめられないよう、命令口調が良いと思う人もいるでしょう。

命令をしなければならないと考える理由は、上司としての威厳を保ちたいという気持ちの表れです。

しかし、部下への対面ばかりを気にして、相手の気持ちを考えず上から目線で指示するだけの上司からは、部下の心は離れていきます。

どんなに偉そうにしていても実力が伴わないダメ上司なら、部下は必ずそれを見抜き、ダメ上司のメッキはすぐに剥がれてしまうものです。

それでは尊敬されませんし、はじめこそは黙っておとなしく従うでしょうが、現実には逆効果。

賢い部下であれば面従腹背、あなたは裸の王様となってしまうのが落ちです。

今回は部下に信頼され、部下のやる気を出させるための、正しい業務指示の出し方について解説します。

部下にお願いをするのは、間違いではない

チームを守る上司の立場

上司が信頼されるかどうかは、指示の出し方ではありません。

日々のコミュニケーションの積み重ねによって、信頼関係を作っていくものです。

日常的に部下に高圧的な態度で臨み、自分の価値観を押し付けるだけで、中身が伴わない上司では、部下の不満は募る一方で、ロイヤルティは醸成されません。

結果、チームの成果が上がることはありえません。

一方で、部下の気持ちに寄り添い、配慮し、平等な立場で部下に接する上司であれば、上司の人となりを理解する賢明な部下は必ずあなたを尊敬し、良い関係を築けるでしょう。

上司も部下もお互いに信頼関係の上で協力し合い、自主的に仕事の改善点を見つけ生産性を高めていく。

これが理想のチームの姿です。

チームは、それぞれの役割を演じるアクターの集団

チームのメンバーは大切な仲間

皆さんに意識して欲しいのは、職場の上司・部下の関係はあくまで業務に当たっている間の関係性にすぎないということ。

職場の秩序を保つため、それぞれのスタッフが上司の「役割」、部下の「役割」を受け持ち、それぞれの役割を演じているアクターになっているだけと考えて行動することです。

上司は、人間として偉いとか上だとかいう事ではありません。

当然、上司になっただけで、貴方が部下から尊敬されることは絶対にないのです。

そして忘れてはいけなもう一つのポイントは、相手も感情のある人間ですから、気持ちによって仕事が左右されるのは当然という事です。

つまりお互いに気持ち良くビジネスの役割を演じるためには、お互いを思いやる配慮があってしかるべしということです。


それを蔑ろにして、自分が上司、おまえは部下だから、おまえは黙って言うことを聞いてればよい!と、相手の感情を軽視して一方的な命令ばかりしていたら、部下の気持ちはシラけてしまいます。

そんな上司は、いつか部下から手痛い反発を受けるでしょう。

逆に、相手の立場、タイミング、心情をよく考えて、やるべき仕事をきちんとわかりやすく伝えれば、相手も自分の立場をきちんと理解し、役割をしっかりとこなすものです。

依頼の仕方、ダメな例

失敗して頭を抱える男性

多くの場合、部下が反感を持つのは、依頼された仕事の内容そのものではありません。

次に、依頼をする際の悪い例を3つ紹介します。心当たりはありませんか?

就業間際や締切間際に大きな仕事を突然依頼する、タイミングの悪さ

できる部下ほどスケジュールを重視します。

部下のスケジュールを大幅に変更させ、他の仕事に大きな影響を与えるようなボリュームの仕事は、あらかじめ余裕をもって依頼しましょう。

上司の説明が雑すぎて伝わっていないことによる誤解

丸投げ上司に良くありますが、やってほしい仕事の内容や注意点、変更してはいけない箇所を事前によく説明していないで、とにかく仕事を丸投げしてしまう行為。

あなたは大丈夫ですか?

仕事の指示をする際は、相手のレベルに応じた具体的な説明が必要です。

それを怠っておきながら、部下の提示した成果物にダメ出しをするような行動は、部下のモチベーションを削ぐことになります。

依頼する理由を、相手に伝えきれていない場合

仕事を通じて成長できる、評価されるということがわかっていれば部下も仕事に力が入るというものです。

今回は君に頼みたいのだ、君しかいないのだ、というわかりやすい理由をできるだけ言葉で伝えましょう。

思い付きでとか、暇そうに見えたからとかいった理由で仕事を振る上司だと思われたら、貴方は部下の信頼を得ることはできないでしょう。

的確な業務指示は、部下との信頼関係を構築する

チームの結束が大切

部下に仕事を依頼するときは、悪い例の逆を心がけましょう。

スケジュールに余裕を持つ

できるだけスケジュール感に余裕をもって依頼しましょう。

また、やむを得ず急な以来となる場合は、相手に配慮して引き受けてくれる相手に感謝の一言を添えましょう。

「急な依頼で済まないが、引き受けてくれるかい?ありがとう」

依頼内容を丁寧に説明する

依頼した仕事の要点や注意点をよく説明しましょう。

参考になる過去のデータがあれば事前に提示し、新規事案であれば、どのような方向性で進めるべきかを良く打ち合わせしましょう。

また途中の経過報告はどの位の頻度で行ってほしいのかや、締め切りは初めに伝えましょう。

「〇〇についての分析データを、次の会議のエビデンス資料として準備したいから、水曜日の夕方までにまとめてくれないか」

「昨年の○○でも同様の分析をしたことがあるから参考にしてくれ」

部下に依頼する理由を説明する

その部下に依頼をすることになった理由を伝えましょう。

「君の担当している○○と関係の深い内容だからお願いするよ」「○○については君が一番詳しいから、是非頼みたいんだ」「この業務は○○について習熟できる良い機会だから、君に取り組んで欲しいんだ」


これらを意識せず、機械的に仕事を振って、出来が悪いとかスケジュールを守れないとかの理由で部下を叱ってばかりでは、上司と部下の間には深い溝ができてしまいます。

部下に仕事を頼むときには、「いまちょっといいかな?」「空いているときに頼みたいことがあるんだけど」「申し訳ない」「じゃぁお願いするね」といった配慮の言葉を添えること。

もしそれで相手が不満な様子を見せたら、その理由を理解しようと努めること。

上司と部下は、ビジネスパートナー

感謝の気持ちを伝えるメッセージカード

こんな素敵な対応や声掛けができる上司は、必ず部下と良い信頼関係を気づくことができます。

あなたのチームのメンバーは、あなたにとって大切なビジネスパートナーであるという気持ちを忘れないようにしましょう。

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