部下の成果=チームの成果=自分の成果|上司は完璧を目指さない

上司は完璧を目指さないでチームの成果物を容認する チームマネジメント

前回書いた、完璧を目指さないということについて、今回はもう少し掘り下げてみます。

成果物に完璧を求めないこと

例え小さなチームであってもチームリーダーを任されたら、チーム作りというのがあなたの大切な役割となります

ここで、いままで部下としてプレーヤーとして完璧に自分の仕事をこなしてきた自分と、これから部下を持って指導・管理する立場になった自分とで、立ち位置の切り替えができないと、困った上司になります。

上司になったからには、これからはチームの成果があなたの成果になるのです。

これまでのように自分の仕事にこだわりをもって、自分自身が完璧を目指しているだけでは不十分なのです。

チームの成果=自分の成果 とは

気持ちの切り替えをしっかりしてください。これからはチームの仕事があなたの成果になります。

そこではこれまでとは大きな変化が生じ、できる人ほどそのギャップに戸惑います。

どんなギャップかというと、

それは、全メンバーがあなたのように仕事ができるわけではないということ

そこでは、気持ちの切り替えと、ある面での諦めがとっても大切。

我慢してチームメンバーに仕事を任せること

リーダーになったら、自分のレベルの成果を全メンバーに求めてはいけません。

どんな仕事もおそらく自分でやったほうが早いしクオリティーが高いのは明らかなのですが、部下にやり方をきちんと教え、教えた後は手を出さずに我慢して部下にやらせ、60点以下であれば及第点になるまで根気強く指導をすること。

そして部下が努力した結果が70点、75点のアウトプットであれば、それを受け取ることが大切なんです。

70点のアウトプットを容認できずに、自分自身で95点、100点の成果物として手直ししてしまう、これは最悪の上司。まかされた部下は顔をつぶされ、やる気を失ってしまいます。

教えるのは面倒などと言って、自分でやり直してしまっては絶対にいけないのです。

職場の同僚の写真

部下の成果物を容認する

若いころがむしゃらに頑張ってきた「昔できる社員だった」上司ほど、部下の70点の成果物(アウトプット)を容認することは難しい試練です。

なぜなら、部下の70点の成果物=自分の70点の成果物となることに耐えられないからです。

しかし部下のスキルとモチベーションアップを図るには、任せることが必要です。そして部下が80点、85点の成果物を出せるところまで成長するのを根気強く待つことが大切です。

さらにマネジメントの視点からは、時間・コストの意識も大切です。締め切り期限と妥協できるクオリティの落としどころを見つけること。新米マネージャーは時間・コストに関する意識も身につけなければなりません。

この、任せてあきらめる思考回路は、多忙な中間管理職にとって、実はとても大切な武器・ソリューションになるのです。

マネージャになり守備範囲が広くなると、自分で全てに手を出していては仕事は終わりません。プレイングマネージャーはとにかくやることが多く、時間が足りないもの。

この極限状態から抜け出すために大切なのは、満点のクオリティーでなくても、ある程度のところでチームの成果物を容認すること。そしてどんどん部下に任せること。

会議資料なんかは、どんどん部下に任せるべきです。

でも部下も忙しいし、仕事振ったら辞めちゃうんじゃないかって?もちろん仕事の振り方には注意してください、当然です。

それでも辞めてしまったら、それは縁が無かったとあきらめるしかないでしょう。ここでも完璧を求めるのはやめましょう。

そもそも職場にとってはあなた自身と、部下とどっちが辞められたほうが痛手なのか・・・冷静に考えてみてください。

最後に

新芽が出ている写真

とにかく自分の仕事と自分のチームの仕事に完璧を目指さないこと。

これはチームワークを向上し、部下をのびのび育成し、そしてなんといってもあなた自身が楽になる最良の方法なのです。

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