黒字リストラの恐ろしさ、先が見えない今だから私たちがすべきこと

黒字リストラの恐ろしさ チームマネジメント

黒字リストラを知っていますか?

窓辺に立つサラリーマン

この数年間は日本経済が緩やかに景気回復していると言われていましたが、一方では大規模リストラ断行や早期退職希望者募集をする企業が増えていて、名だたる大手企業の早期退職者募集の話題が度々ニュース報道になっています。

私の知り合いで出版業界に勤める30代男性がいるのですが、やはり早期退職制度を利用してこの3月で退職をするそうです。出版業界も厳しいようですね。

早期退職募集といえば聞こえは良いですが、実はこれは企業側にしてみたら、穏便な形でのリストラ推進策なのです。

そう、黒字リストラという、サラリーマンの我々にとって恐ろしい現実です。

企業戦士であることに疲れてしまい、自由な生き方にあこがれを抱くサラリーマンにとって、早期退職という言葉はとても耳障りの良い響きです。

ついつい甘い言葉に乗ってしまいがちですが、果たして本当に大丈夫でしょうか?

早期退職して田舎で第2の人生を始めたものの、地域になじめず孤立したなんて話を耳にします。

価値観は人それぞれですが、事前のリサーチと十分な準備を怠り甘い言葉に飛びつくと後で苦労するかもしれません。都会のマイホームを手放し田舎で夢の暮らしを実現するはずが、その田舎生活になじめなかったとしたら、あなたの残りの人生は悲劇ですよね。

第2の人生でも成功する人は、大抵その前の第1の人生でも成功しているものです。逆にネガティブ発想で後ろ向きの行動をとる人は、どこへ行ってもネガティブな人生に陥りがちなもの。

その違いはどこにあるのでしょうか?

黒字リストラは、構造改革

無人の駅ホーム

早期・希望退職者募集の目的は「構造改革」です。

かつては赤字企業が経営改善の目的でリストラするのが一般的でした。

しかし近年は体力のあるうちに新たなビジネスに取り組むための構造改革を進めようとリストラする企業が増加しています。

今でも国内大企業を中心に根付く年功序列型賃金体系は、バブル大量入社組を中心とするシニア従業員の賃金がもっとも高くなる傾向にあり、ボリュームコストになります。

これらの問題を解消するため、黒字リストラに踏み出す企業が多いとされています。

早期希望退職と言えば聞こえは良いですが、その背景には以下のような企業の狙いがあります。

・企業の体質改善
・退職年齢の引き上げ
・年齢構成の解消
・業務の効率化
・世代交代によるグローバル化対応

黒字リストラを遂行する企業の多くは、先進的な大企業でかつ、好況期に大量採用したことから中高年層への人件費が、企業経営を圧迫している企業です。

人材配置を見直し、新たな評価軸へシフトしようと考えている先進的な企業でもあります。

10年後の自分のために、進歩を止めない生き方をしよう

都市のビル群

では、私たちが今すべきなのは一体どのようなことでしょうか。

企業の業績が悪化すれば、働かない高齢労働者はますますその立場は厳しいものになるでしょう。そして狙い撃ちされるのは40代50代の世代です。

これらの世代がこれからも組織にとって必要な人材であり続け、第一線で働き続けるためには、自らスキルアップを図ることと、そしてマネジメントスキルを高めて常に求められる人材であり続けることが大切です。

もちろん副業や社会貢献活動など、会社以外の活動に力を入れることも意義あることです。収入の複線化は会社に頼らないという心の余裕を生み出すでしょうし、副業で身に着けたスキルからさらに新しいビジネスチャンスが生まれることもあるでしょう。

最も危険な発想は、ほどほどの現状に満足して進歩を辞めてしまうことです。

いくつになっても良い意味でジタバタして、現在の自分のポジションに満足しない生き方、お勧めします。

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