部下に伸び伸びと仕事をさせ新たなアイディアを引出す、上司が意識すべき2つのコツ

部下を指導する2つのコツで伸び伸びと働き新しいアイディアが湧き出る チームマネジメント

前回お話しした優先順位の話は、新人でもできることです。

今回はもう一つ、別の観点から、新たにマネジメントする立場に立った中間管理職が意識すべきポイントをお話します。

プレイヤーとマネージャーの仕事の質は全く異なる

マネジメントする立場に立ったら、チームの中で果たすべき役割はガラッと変わります。そこをきちんと理解していないとうまくチームをまとめることができません。

ちぃパパさんさんも、20代のころから仕事の上で、いろんなことに対して常に突き詰めて完璧を目指していました。だからこそ評価もされ信頼をしていただき、仕事も任されてきたのです。

そして30代になってマネジメントする立場を任されたとたん、果たすべき役割の激変についていけなくて、最初は戸惑いました。

管理職になって立場が変わっても、いつまでも自分の若い頃の成功体験から脱却することができずに自分の中の理想的な仕事のスタイルだけを追い求め、部下にも強要し、負のスパイラルに陥っている人は多いのです。

完璧主義は捨て去て、のびのびやらせる

この発想は、マネジメントする立場になったらとても重要です。

これまでは自分一人で仕事を完璧にこなしていればよかったのですが、これからは積極的に部下に仕事をさせなければなりません。

その際、これまで自分が工夫して確立してきた仕事の進め方、クライアントさんとのおつきあいの仕方、そういったノウハウをたくさん持っているはずです。そしてそれらを伝授するのは意義あることです。

いかし部下や後輩がそれを完璧に模倣できるかというと、そうではありません。

部下はあなたとは別人格であり、あなたのクローンではありません。

つまりその人なりのやり方や正解があるんです。

それに後輩や部下が、最初からあなたと同じレベルの仕事ができる訳はないでしょう。

部下に仕事を任せて、やらせてみる。そして部下の仕事の出来には100点満点を目指さないこと。

それまでの完璧主義をいったん忘れてみることです。



そんな部下の指導にあたる際に注意すべきことは2点あります。

はずせない基本のやり方だけはきちんと教えること

基本を教えずに、とにかくやってみろ!では丸投げ上司の悪評が立ってしまいます。でもこれができない人、実はとても多いんです。

「やらせなきゃ覚えない」とか「苦労させるのが教育」。などとよく聞きます。それ自体は間違いではありませんが、これらを体のいい言い訳にして、教える立場の責任を回避する上司は絶対にダメです。

本のやり方はしっかり教えること

部下に仕事をさせるにしても、これが唯一、最大のポイントとなります。

基本のやり方を教えるというのはしかし、とてもが難しいのですが、これには2つのコツがあります。

それは、

どこまでは決まったルール(決まり)で、

どこからが本人が創意工夫してよい(あそび)事か。

を明確にすることです。

変えてはならないルールは、初めから教える

どんな仕事でも決まり事があります。ここはこの順番でやらなければならないとか、ここを変えると後の作業に影響が出るとか、長年の業務の蓄積で決まってきたことです。この部分は最初から確実に伝えるべきです。

この部分を教えずにゼロから部下に考えさせて、相手が考え出したやり方に後からダメ出ししては、部下のモチベーションは絶対にさがります。

決まっているなら最初から言ってよ!!って話でしょう。

それでは部下は、上司を信用しなくなりますし、創意工夫の芽を摘むことになります。

でも丸投げ上司に、意外とこういう方が多いのです。

部下が創意工夫してもよいところは、その創意工夫を尊重する

本人が考えなければならない部分は、やり方を変えてもよい「あそび」の部分なのです。

指導する側はそれを自分の中でも明確にしておき、最初に伝えることが肝心です。

そして部下の創意工夫をできるだけ尊重しましょう。これまでになかった業務改善の新しいアイディアが出てくるかもしれません。

ここは決まり事だから変えられない。ここは工夫してもよいところ。この2つの違いをあらかじめ明確にしておくことで、部下は安心してオリジナリティを発揮できます。

逆にそこがはっきりしないまま部下に任せて、出てきたアイディアにダメ出ししては、部下のモチベーションは下がるし、安心してのびのびと新しい提案ができないでしょう。

そしてきちんと部下の指導ができている上司には自然と部下はついてきます。逆にこれらができていない上司は、いくら偉そうなことを言っていても、部下からの信頼を得ることは難しいでしょう。

「あそび」の部分の創意工夫に関しては、出来が今一つでもいいのです。そこを気にしてはいけません。

改善点を指摘するのであれば、仕事がひと段落したときや、一つプロジェクトが終了し振り返りができる余裕がある時でも良いでしょう。

相手が、話を聞く余裕ができるタイミングを待つことも上位に必要な、部下への心配りといえるでしょう。

パソコンのキーボードとおもちゃ

最後に

これら2つの注意点は、マネジメントする立場のあなたの指導力の差として明確に現れます。

そしてこれらがしっかりできる上司は、部下からの信頼も厚く、信頼関係を構築していくことができる筈です。

仕事の指示方法は、決しておろそかにせず、相手にとって部下にとって、わかりやすいものであることを心がけるようにしてください。

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